鹿児島黒豚ってどんな豚

鹿児島の黒豚のルーツとその改良の変遷

ごせんぞさまはちゅうごくからやってきたんだ

鹿児島の黒豚のご先祖様は遠く中国から

鹿児島の黒豚のルーツは中国だといわれています。中国では栄養価の高い豚を大切な食材として紀元前2000年前には家畜として飼育していたようです。この豚が14世紀後半に琉球(今の沖縄県)に渡り、さらに400年ほど前に初代藩主島津家久により薩摩の地に移入されました。その当時の黒豚は今の種と比べると、黒色のみで体型の小さな豚(島豚)でした。幕末にかけ、水戸藩主徳川斉昭公が鹿児島の黒豚を絶賛するなど、黒豚の旨さにはそのころから定評があったようです。また鹿児島の偉人西郷隆盛も黒豚の肉を好んで食していました。そして、明治のころより在来種とイギリスのバークシャー種と交配をはじめ、さらに黒豚の優れたところを引き出し、現在の鹿児島の黒豚の系統の基礎ができあがっています。純粋な鹿児島の黒豚は「六白(ろっぱく)」と呼ばれ、このバークシャー種との掛け合わせにより、4本の足先・鼻・尾の先が白いのが特徴で、他の黒豚とは完全に区別されます。

ボクたちさつまいもを食べて育っています

鹿児島の風土も黒豚の成育の重要な条件

鹿児島の黒豚の美味しさには、もう一つの鹿児島の特産品である「さつまいも」との関係が切っても切れません。 鹿児島の黒豚はサツマイモ(甘しょ)を10〜20%添加した餌を、黒豚に60日間以上与えられて育ちます。育成後期になるとでんぷん質の餌を多く与えますが、他の穀物と与えたものとサツマイモを与えたものと比べると明らかに脂肪の性質が違ってくるといいます。後者を食している豚は脂肪の融ける温度が上昇し、不和脂肪酸含量が減少することが昨今の研究により証明されています。鹿児島の黒豚の特徴の“さっぱりとした食感”や“身体への負担の少なさ”は、こういう部分が背景になっています。さらに、鹿児島の温暖な気候は寒さに弱い純粋種の子豚にとっても 生育するのに最適であり、また、暖かい地方で育てられた豚の方が良質の肉ができる事も明らかになっています。こういったいろいろな自然のめぐりあわせにより、黒豚は美味しい豚に生育しているのです。

ひっこしてきましたよろしくね。よ、よろしく

近代養豚に押されてしまった時期も

黒豚は昔から美味しくて人気のあった品種ですが、白豚などの大型種に比べ、生まれてくる子豚の数が少なく、小さかったり、発育に時間がかかる、純粋種がゆえに病気に弱い、ということから、高度経済成長期、昭和40年〜50年頃、生産性の高い白豚の育成に切り替えた養豚業者が相次ぎ、鹿児島の黒豚は絶滅の危機に瀕しました。しかし、品種改良により欠点も改善され、さらに消費者の「美味しいもの嗜好」の関心が高まるにつれ、昭和50年度(1万2千頭)から平成 17年度(45万2千頭)まで回復しました。現在では鹿児島の黒豚の品種だけでなく、全国的に黒豚の産地が増え、いろいろな銘柄豚が育てられています。鹿児島では、黒豚の品種改良の系統として昭和47年から10年の歳月をかけて完成した第一系統「サツマ」に始まり、現在は平成19年より第四系統の品種を 10年かけて完成せさせていく事業が始まっています。常により良い鹿児島の黒豚の品種改良をめざしているのです。

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